――託されたのは、おぼろげな願い
――手に入れたのは、泡沫のような力
なにひとつ、変わらない
なにひとつ、違わない
それは当然のことだから
昨日と少しだけ違う今日
今日とは少しだけ違う明日
それだけだったのに
笑うことも
遊ぶことも
歩むことも
すべてはこのままで
当たり前のように過ぎていく
たくさんの季節が過ぎて
たくさんの年月が巡って
そして、年を取っていく
だって、それが当然のことだったでしょう?
昨日が過ぎていったように
今日を変わらぬように過ごし
でも、明日は必ず違うから
空に満ちた優しい歌声
大地に零れた哀しい歌声
歌い手は黒の翼をはためかせ
ただ、過ぎ去る時を見つめ
流れ行く全てを、感じるだけに
失ったのは、過去
壊れ行くのは、現在
けれど、未来は築くものだから
失ったものを悲しんで
手にしたものを疎んじる
けれど、それでは前には進めない
鏡に写る自分の姿
まだ完全には馴染めない
それでもこれが自分自身だから
空から零れた蒼い光
身体に満ちた優しい温もり
そして、手に入れたもの
胸に抱く想いは変わらず
けれど、それを知るのは自分だけ
だから築かれた、それは壁
忘れえぬ夢も
今を導く現実も
目の前にしか存在しない
煌々と輝く月に
明るく光る太陽に
想いを伝えるのは愚かでしょうか
歩む先さえ見つけられず
見るものさえも見失い
託された意味すら知ることは無い
それでも、できることはひとつだけ
ただ、前に進むこと
絶望だけが胸に満ち
悲しみと切なさが胸を覆う
でも、それは一時のものだから
共に歩める仲間と共に
同じ想いを抱きつづける
ならば、どこまでも行けるから
裏切られる辛さより
信じることの強さを知った
だからこそ、その想いは永遠となり
託された意味を知ることができる
始まりはいつの日か
その翼はどこから現れたのか
その歌はどこから流れるのか
なぜ、悲しみは始まったのか
なぜ、変わってしかったのか
それを知る者はいないから
全てを見た者はいないから
――舞い降りたのは、夢のかけら
――ならば我らが選び、進むべき道とは……
何ができるかなんて、知らない
でも、もしもできるなら……
この手にある全ての力をもって
愛するものたちを守れるように
“かけがえざる友”と共に
望んだ未来を作れるように――