[PR] この広告は3ヶ月以上更新がないため表示されています。
ホームページを更新後24時間以内に表示されなくなります。
むかしむかし――。 そんなフレーズで始まる、いくつかの物語。 そのうちのひとつ。 いたずらなパンドラ。 愛されたひとりの娘。 そして、開かれた箱。 けれど、最後に箱の中には――。 飛んでいった、さまざまなもの。 それは本当に悪いもの? それがなくちゃ、人は生きられないのに。 誰も、それを確かめない。 だって、それが当然なのだから。 ――希望が、残っていたのです。 ひとつだけ残った、最後のもの。 それは本当に善いもの? それがなくても、人は生きるのに。 誰も、それを知らない。 だって、あるのが当たり前なのだから。 いたずらなパンドラ。 愛されたひとりの娘。 開かれた箱は、パンドラの箱。 飛んでいったのは、たくさんの災いたち。 では、最後に残った希望は? それは、本当にいいものなの? 絶望を知らなくては、希望を知ることはない。 そう言ったのは、どこのだれ? まっしろな世界に解き放たれたのは、災い。 なら、それを希望はそれを塗りつぶしてしまう、いろだから。 |